「ハムレット」 シェイクスピア作 松岡和子訳 (ちくま文庫)
デンマーク王子ハムレットが、王位簒奪者の叔父に復讐を果たす悲劇です。
シェイクスピアの四大悲劇の中でも、特に名高い傑作です。
新潮文庫・岩波文庫・角川文庫・古典新訳文庫など、様々な訳で読めます。
特に、ちくま文庫では、松岡訳でシェイクスピア全集を出しています。
私のオススメは、ちくま文庫版。訳がとても分りやすいです。
また、注がそのページの余白にあるので、とても読みやすいです。
王が急死して、王位を継いだのは、その弟クローディアス。
新王は王妃と結婚し、王子ハムレットは憂いに沈みます。
そのころ、毎夜現れる亡霊。それは亡き国王の亡霊でした。
王子ハムレットは、亡霊の招きに応じます。
そして、亡霊から聞いた驚愕の真実・・・
迷うハムレット。「To Be Or Not To Be」、生きるべきか死ぬべきか・・・
とうとう彼は、狂ったふりをして・・・
紹介するまでもないでしょう。あまりにも知られた傑作です。
筋が面白くて、しかも名文の宝庫。実によくできた戯曲です。
さて、この作品は、名作ゆえに翻訳が多くて、どれを読んだらいいか迷います。
ちくま文庫の松岡訳は、比較的自然な訳だったような気がします。
新潮文庫の福田訳は、やや古くて読みにくい印象があります。
読んだのが高校時代だったので、自分の未熟さのせいかもしれません。
格調の高さと言葉の美しさでは一番だ、という人も多いです。
岩波文庫の野島訳は2002年、角川文庫の河合訳は2003年、ともに新訳です。
どちらも、とても読みやすくて、評判がいいです。
異色なのは、古典新訳文庫の「ハムレットQ1(第1クォート)」。
現在の「ハムレット」の原型で、短いバージョンです。
マニアックな出版ですが、ファンにはたまらないでしょう。
ところで、この作品を読み返すきっかけになったのは、ゲーテです。
「ヴィルヘルム・マイスター」の中盤、一座はハムレットに熱中します。
おそらくゲーテ自身も、ハムレットに熱中したのではないかと思います。
さいごに。(ようやく付けたETC)
かつて、民主党の「高速道路無料化」を信じて、ETCを付けないでいました。
(当時、民主党自身が、そんなことしたら大変だ、と言い出したのには驚いた。)
ようやくETCを取り付けました。ただし、妻の車にだけ。
休日半額になるのは、ありがたいですね。ようやくその恩恵をこうむりました。