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ハムレット

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 「ハムレット」 シェイクスピア作 松岡和子訳 (ちくま文庫)


 デンマーク王子ハムレットが、王位簒奪者の叔父に復讐を果たす悲劇です。 
 シェイクスピアの四大悲劇の中でも、特に名高い傑作です。

 新潮文庫・岩波文庫・角川文庫・古典新訳文庫など、様々な訳で読めます。
 特に、ちくま文庫では、松岡訳でシェイクスピア全集を出しています。

 私のオススメは、ちくま文庫版。訳がとても分りやすいです。
 また、注がそのページの余白にあるので、とても読みやすいです。

シェイクスピア全集 (1) ハムレット (ちくま文庫)

シェイクスピア全集 (1) ハムレット (ちくま文庫)

  • 作者: W. シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1996/01
  • メディア: 文庫



 王が急死して、王位を継いだのは、その弟クローディアス。
 新王は王妃と結婚し、王子ハムレットは憂いに沈みます。

 そのころ、毎夜現れる亡霊。それは亡き国王の亡霊でした。
 王子ハムレットは、亡霊の招きに応じます。

 そして、亡霊から聞いた驚愕の真実・・・
 迷うハムレット。「To Be Or Not To Be」、生きるべきか死ぬべきか・・・
 とうとう彼は、狂ったふりをして・・・

 紹介するまでもないでしょう。あまりにも知られた傑作です。
 筋が面白くて、しかも名文の宝庫。実によくできた戯曲です。

 さて、この作品は、名作ゆえに翻訳が多くて、どれを読んだらいいか迷います。
 ちくま文庫の松岡訳は、比較的自然な訳だったような気がします。

 新潮文庫の福田訳は、やや古くて読みにくい印象があります。
 読んだのが高校時代だったので、自分の未熟さのせいかもしれません。
 格調の高さと言葉の美しさでは一番だ、という人も多いです。

ハムレット (新潮文庫)

ハムレット (新潮文庫)

  • 作者: ウィリアム シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1967/09/27
  • メディア: 文庫



 岩波文庫の野島訳は2002年、角川文庫の河合訳は2003年、ともに新訳です。
 どちらも、とても読みやすくて、評判がいいです。

ハムレット (岩波文庫)

ハムレット (岩波文庫)

  • 作者: シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2002/01/16
  • メディア: 文庫



新訳 ハムレット (角川文庫)

新訳 ハムレット (角川文庫)

  • 作者: ウィリアム シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫



 異色なのは、古典新訳文庫の「ハムレットQ1(第1クォート)」。
 現在の「ハムレット」の原型で、短いバージョンです。
 マニアックな出版ですが、ファンにはたまらないでしょう。

ハムレットQ1 (光文社古典新訳文庫)

ハムレットQ1 (光文社古典新訳文庫)

  • 作者: ウィリアム シェイクスピア
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2010/02/09
  • メディア: 文庫



 ところで、この作品を読み返すきっかけになったのは、ゲーテです。
 「ヴィルヘルム・マイスター」の中盤、一座はハムレットに熱中します。
 おそらくゲーテ自身も、ハムレットに熱中したのではないかと思います。

 さいごに。(ようやく付けたETC)

 かつて、民主党の「高速道路無料化」を信じて、ETCを付けないでいました。
 (当時、民主党自身が、そんなことしたら大変だ、と言い出したのには驚いた。)

 ようやくETCを取り付けました。ただし、妻の車にだけ。
 休日半額になるのは、ありがたいですね。ようやくその恩恵をこうむりました。

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