ヴィルヘルム・マイスターの修行時代
「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」 ゲーテ作 山崎章甫(しょうほ)訳 (岩波文庫) 青年ヴィルヘルムが、劇団員らと放浪しながら自己を成長させる物語です。 ドイツ教養小説の伝統を作った名作で、多くの人々に影響を与えました。 現在、岩波文庫から3分冊(上・中・下)で出ています。 2000年に出たばかりの本なので、とても読みやすいです。 ヴィルヘルム・マイスターの修業時代〈上〉...
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「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」 ゲーテ作 山崎章甫訳 (岩波文庫) 「美わしい魂の告白」(第6巻)について ヴィルヘルム・マイスターの修業時代〈上〉 (岩波文庫)作者: J.W. ゲーテ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2000/01/14メディア: 文庫 「ヴィルヘルム・マイスターの修行時代」は、全8巻の構成です。 (文庫本では三分冊。上=1~3巻、中=4~6巻、下=7~8巻)...
View Article2013年8月発売の気になる文庫本
2013年8月発売予定の文庫本で、気になるものを独断で紹介します。 データは、出版社等のHPやメールマガジンを参考にしています。 ◎ 岩波現代文庫・岩波文庫(8/20発売)から、次の2点。 ・ 「現代語訳 蜻蛉日記」室生犀星 → 犀星には小説「かげろう日記遺文」がある。一緒に読んでみたい。 ・ 「ランボオ詩集」 中原中也 → 中也訳のランボオ。小林秀雄の名訳と読み比べてみたい。 ◎...
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「ハムレット」 シェイクスピア作 松岡和子訳 (ちくま文庫) デンマーク王子ハムレットが、王位簒奪者の叔父に復讐を果たす悲劇です。 シェイクスピアの四大悲劇の中でも、特に名高い傑作です。 新潮文庫・岩波文庫・角川文庫・古典新訳文庫など、様々な訳で読めます。 特に、ちくま文庫では、松岡訳でシェイクスピア全集を出しています。 私のオススメは、ちくま文庫版。訳がとても分りやすいです。...
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「エルサレム解放」 タッソ作 A・ジュリアーニ編 鷲平京子訳 (岩波文庫) 第1回十字軍における、キリスト教軍とイスラム軍の戦闘を描いた叙事詩です。 イタリア・ルネサンス期の詩人タッソの、大傑作です。 ずっと読めなかったこの作品が、抄訳ながら2010年に岩波文庫から出ました。 省略部分は、編者によって補われているので、とても分りやすいです。 タッソ エルサレム解放 (岩波文庫)作者:...
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「親和力」 ゲーテ作 柴田翔訳 (講談社文芸文庫) 中年の理想的な夫婦を中心に、四人が繰り広げる四角関係の恋愛小説です。 ゲーテ晩年の傑作で、深遠な内容を含んでいます。 この傑作が、文庫では講談社文芸文庫からしか出ていません。 訳は予想以上に分りやすくて、内容的にも実に面白かったです。 親和力 (講談社文芸文庫)作者: ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ出版社/メーカー:...
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「ロミオとジュリエット」 シェイクスピア作 松岡和子訳 (ちくま文庫) 敵対する二つの家の犠牲となった、ロミオとジュリエットの悲劇です。 多くの人に愛され続けてきた名作です。 新潮文庫、岩波文庫、角川文庫、ちくま文庫など、様々な訳が出ています。 私が読んだのはちくま文庫。ページの余白に脚注があるところがいいです。 シェイクスピア全集 (2) ロミオとジュリエット (ちくま文庫)作者: W....
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「ヒュペーリオン」 ヘルダーリン作 青木誠之訳 (ちくま文庫) ギリシアの一青年が、友情や恋愛や戦争体験を通じて自己形成する物語です。 32歳で発狂した作者の代表作です。哲学小説的な要素が多い作品です。 ちくま文庫から出ています。訳は新しいのですが、分かりにくい文体です。 387ページのうち、本文は300ページ。値段は1365円。少しお高いです。 ヒュペーリオン ギリシアの隠者...
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「メリメ怪奇小説選」 メリメ作 杉捷夫(としお)訳 (岩波文庫) 「ドン・ファン異聞」「ヴィーナスの殺人」「熊男」の三作です。 「カルメン」で有名なメリメによる、怪奇短編小説です。 先月(2013年7月)に、重版が出たばかりです。 初版は1986年ですが、訳は1930年代のものなので、やや古さを感じます。 メリメ怪奇小説選 (岩波文庫 赤 534-4)作者: メリメ出版社/メーカー:...
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「サイラス・マーナー」 ジョージ・エリオット作 土井治訳 (岩波文庫) 哀れな職工サイラス・マーナーの一生と、神の摂理を描いた物語です。 イギリスの女性作家ジョージ・エリオットの名作です。 岩波文庫から出ています。1988年の改版です。 1947年の訳に加筆訂正したものです。言葉使いに少し古さを感じます。 サイラス・マーナー (岩波文庫)作者: ジョージ エリオット出版社/メーカー:...
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「フィレンツェ」 高階秀爾(たかしなしゅうじ) (中公新書) 15世紀におけるフィレンツェ美術の黄金時代を、分りやすく解説した本です。 著者の高階氏は、西洋美術の大御所です。 文庫本ではありません。中公新書です。 1966年に出て、現在もロングセラー継続中。 フィレンツェ―初期ルネサンス美術の運命 (中公新書 (118))作者: 高階 秀爾出版社/メーカー: 中央公論新社発売日:...
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「人はなんで生きるか 他四篇」 トルストイ作 中村白葉訳 (岩波文庫) 表題作などトルストイ晩年の宗教的な民話を、全5編集めた作品です。 小品ながら、トルストイの思想を知る上で欠かせない本です。 岩波文庫の初版は1932年。訳には古さを感じます。現在出ているのは改版。 私の書棚には、大学時代に買った1985年の本があります。300円でした。 トルストイ民話集 人はなんで生きるか 他四篇...
View Article2013年9月発売の気になる文庫本
2013年9月発売予定の文庫本で、気になるものを独断で紹介します。 データは、出版社等のHPやメールマガジンを参考にしています。 ◎ 講談社学術文庫(9/10)から、次の2点。 ・「インド仏教思想史」 三枝充悳 → インド仏教の教科書的な本。仏像ファンの私は嬉しい。 ・「ヴェネツィア 東西ヨーロッパのかなめ」 H・マクニール → 単行本で出ていたとき気になっていた。嬉しい文庫化。 ◎...
View Article光あるうち光の中を歩め
「光あるうち光の中を歩め」 トルストイ作 原久一郎訳 (新潮文庫) 豪商ユリウスと、その親友でキリスト教徒パンフィリウスの物語です。 トルストイの晩年の思想が端的に示されている作品です。 新潮文庫から出ています。初版は1952年。しかし、分かりやすい訳でした。 訳者の原久一郎氏は、「カラマーゾフ」等を訳している原卓也氏のお父様。 光あるうち光の中を歩め (新潮文庫)作者:...
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「上海」 横光利一 (岩波文庫) 二人の日本人青年を中心に、五三〇事件当時の上海を描いた物語です。 新感覚派の集大成的な作品として知られています。 2008年に岩波文庫から改版が出ました。読みやすいし適正価格です。 講談社文芸文庫からも出ていますが、1103円。相変わらず、お高い。 上海 (岩波文庫)作者: 横光 利一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/02/15メディア:...
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「オレたちバブル入行組」 池井戸潤 (文春文庫) 銀行の融資課長「半沢直樹」の活躍を描いた、銀行小説の傑作です。 TV「半沢直樹」の原作です。 文春文庫から2007年に出ました。すでに第29刷。 200万部以上売れているようです。 オレたちバブル入行組 (文春文庫)作者: 池井戸 潤出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/12/06メディア: 文庫...
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「ダントンの死」 ビューヒナー作 岩淵達治訳 (岩波文庫) フランス革命で活躍したダントンが、断頭台の露と消える場面を描いた戯曲です。 23歳で早逝したビューヒナーの、迫力に満ちた傑作です。 2006年に岩波文庫から出されました。 「ヴォイツェク」「レンツ」などの傑作も収録しています。 ヴォイツェク ダントンの死 レンツ (岩波文庫)作者: ビューヒナー出版社/メーカー: 岩波書店発売日:...
View Articleアンデルセン童話集
「アンデルセン童話集」 アンデルセン作 荒俣宏訳 (文春文庫) 「おやゆび姫」「マッチ売りの少女」など、代表作ばかり集めた童話集です。 アンデルセンは、19世紀のデンマークの人です。 岩波文庫の完訳版や、新潮文庫版などもありますが、オススメは文春文庫版。 ハリー・クラークの挿絵がとても素晴らしい。モノクロなのが残念ですが。 ハリー・クラーク絵 アンデルセン童話集 上 (文春文庫)作者:...
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「オレたち花のバブル組」 池井戸潤 (文春文庫) 本社営業二部の次長に昇進した「半沢直樹」の活躍を描いた傑作です。 「オレたちバブル入行組」に続く「半沢直樹」シリーズの第二作です。 「オレたちバブル入行組」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-09-05 文春文庫から2010年に出て、すでに第26刷。 圧倒的人気で、現在も売れ続けています。...
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