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オレたちバブル入行組

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 「オレたちバブル入行組」 池井戸潤 (文春文庫)


 銀行の融資課長「半沢直樹」の活躍を描いた、銀行小説の傑作です。
 TV「半沢直樹」の原作です。

 文春文庫から2007年に出ました。すでに第29刷。
 200万部以上売れているようです。


オレたちバブル入行組 (文春文庫)

オレたちバブル入行組 (文春文庫)

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/12/06
  • メディア: 文庫



 主人公は、半沢直樹。東京中央銀行大阪西支店融資課長。
 正義感があり、したたかで、鼻っ柱が強い男です。

 西大阪スチールが倒産して、大阪西支店は5億円の打撃を受けました。
 融資課長である半沢は、粉飾決算が見抜けなかった責任を追及されます。

 しかし、その融資は支店長の浅野が、強引にまとめてきたものでした。
 それでも立場上、半沢は西大阪スチールの債権回収に乗り出します。

 社長の東田はどこへ隠れているのか? 誰と組んでいるのか?
 隠し財産はあるのか? あるとしたらどこか?

 やがて見えてくる意外な真実。
 そして始まる半沢の反撃・・・

 詳しい説明は不要でしょう。人気のTVドラマ「半沢直樹」の原作です。
 めちゃくちゃ面白かったです。

 この小説の面白さは、正義が悪を、徹底的にたたきのめす所にあります。
 「やられたらやり返す。十倍返しだ。」・・・実に痛快です。

 現実は、こうはいきません。悪がはびこり、正直者が馬鹿を見る世の中です。
 だからこそ、我々は半沢直樹に、正義のヒーローを見ているのだと思います。

 また、バブル入行組が、仲間同士お互いに助け合う所が、すがすがしいです。
 銀行小説であると同時に、友情の物語でもあります。

 さて、ドラマの「半沢直樹」も、面白かったです。私は第7回から見ました。
 半沢役の堺雅人も良いですが、なんといっても、妻役の上戸彩が良いです。

 原作の妻「花」は、ただプリプリしていただけ。
 ドラマの妻「花」は、プリプリしていながらも、とてもかわいい。

 さて、この小説には続編「オレたち花のバブル組」があります。
 現在、日曜劇場でやっているのは、こちらの内容だとか。


オレたち花のバブル組 (文春文庫)

オレたち花のバブル組 (文春文庫)

  • 作者: 池井戸 潤
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/12/03
  • メディア: 文庫



 さいごに。(東京オリンピック)

 2020年のオリンピックが、東京に決まりました。良かった。
 これをきっかけに、日本の景気が、もっと回復してほしいです。

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