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19世紀ドイツ北欧文学のベスト20を選びました

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 「文学全集 第Ⅳ集 19世紀ドイツ北欧編」


 文庫本で自分だけの文学全集をそろえることが、このブログの目標です。
 すでに、第Ⅰ集から第Ⅲ集は完成済みです。

 第Ⅰ集「19世紀フランス編」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-10-23
 第Ⅱ集「19世紀イギリス編」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-08-04
 第Ⅲ集「19世紀ロシア編」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-12-22

 2013年は「ドイツの年」と勝手に決めて、ドイツ文学を中心に読んでいます。
 ようやく、19世紀のドイツ文学について、まとめる時期がきたようです。

 第Ⅳ集は、「19世紀ドイツ北欧編」として、以下のように決めました。
 今回も20作選びましたが・・・今回は暫定的なものとしたいです。
 理由はのちほど。では、とりあえず第Ⅳ集を紹介します。

 1 「青い花」ノヴァーリス(1802年)岩波800円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-11-04
 2 「親和力」ゲーテ(1809年)講談文芸1575円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-08-04
 3 「チリの地震 クライスト短編集」クライスト(1810年)河出800円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-02-02
 4 「黄金の壺 マドモワゼル・ド・スキュデリ」ホフマン(1815年)古典新訳781円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-03-17
 5 「グリム童話(上)(下)」グリム兄弟(1815年)ちくま800円+640円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-02-17
 6 「大理石像・デュランデ城悲歌」アイヒェンドルフ(1819年)岩波480円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-03-20
 7 「ホフマン短篇集」ホフマン(1821年)岩波780円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-11-24
 8 「ファウスト第一部・第二部」ゲーテ(1832年)集英社686円+933円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-06-25-1
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-07-01
 9 「ダントンの死」ビューヒナー(1935年)岩波900円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-09-09
10 「ユーディット」ヘッベル(1840年)岩波540円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-04-11
11 「さすらいのオランダ人 タンホイザア」ワアグナア(1841年)岩波540円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-04-02
12 「ウィーンの辻音楽師」グリルパルツァー(1848年)岩波480円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-12-30
13 「みずうみ」シュトルム(1851年)岩波460円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2011-11-18
14 「天と地との間」オット・ルートヴィヒ(1856年)岩波780円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-05-09
15 「晩夏」シュティフター(1857年)ちくま1300円+1500円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-06-02
16 「人形の家」イプセン(1879年)岩波460円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-04-25
17 「幽霊」イプセン(1881年)岩波460円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2010-09-28
18 「花・死人に口なし」シュニッツラー(1894年)岩波720円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-05-03
19 「罪なき罪(エフィ・ブリースト)」フォンターネ(1895年)岩波560円+700円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-04-21
20 「クオ・ワディス」シェンキェヴィチ(1896年)岩波800円+800円+780円
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-10-09
  → http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-10-12

 以上、今回選出の20巻は、計26冊で19361円。税込みで20289円でした。
 自分で選んでおいてなんですが、この巻はしょぼいです。

 もちろん、それなりの作品をそろえてあります。
 しかし、フランス編・イギリス編・ロシア編に比べて、だいぶ見劣りがします。

 なぜそうなったのか?
 それは、ドイツ文学で文庫化されている作品が少ないからです。

 19世紀ドイツに、良い作品がなかったわけでは、決してありません。
 文庫化されていても、品切れの本ばかりなので、セレクトできないのです。

 また、ベスト20の作品の中には、何十年も前に出た本もあります。
 訳は古いし、活字は読みにくいし・・・

 納得できないことが多いので、今回のセレクトは暫定的なものとします。
 では改めて、ひとつひとつコメントをしていきましょう。

 1 「青い花」ノヴァーリス(1802年)
  → これは文句なし。名作だし、訳も良かった。

 2 「親和力」ゲーテ(1809年)
  → これも文句なしでしょう。名作だし、訳も良かった。

 3 「チリの地震 クライスト短編集」クライスト(1810年)
  → クライストといえば、「こわれがめ」(品切れ)でしょう。

 4 「黄金の壺 マドモワゼル・ド・スキュデリ」ホフマン(1815年)
  → ホフマンには「悪魔の霊液」ほか、まだまだ入れたい作品がある。

 5 「グリム童話(上)(下)」グリム兄弟(1815年)
  → 童話がセレクトされてしまうなんて・・・

 6 「大理石像・デュランデ城悲歌」アイヒェンドルフ(1819年)
  → アイヒェンドルフといえば、「愉しい放蕩児」(品切れ)でしょう。

 7 「ホフマン短篇集」ホフマン(1821年)
  → 「牡猫ムルの人生観」(品切れ)とか、ほかに選ぶべき作品がある。

 8 「ファウスト第一部・第二部」ゲーテ(1832年)
  → これは文句なし。選ばなかったら、私はずばりアホでしょう。

 9 「ダントンの死」ビューヒナー(1935年)
  → これも文句なし。よくぞ復刊してくれた。

10 「ユーディット」ヘッベル(1840年)
  → 確かに名作。だがヘッベルには、まだほかに選ぶべき作品がある。

11 「さすらいのオランダ人 タンホイザア」ワアグナア(1841年)
  → ワーグナーから、本当は「ニーベルンゲンの指輪」を選びたい。

12 「ウィーンの辻音楽師」グリルパルツァー(1848年)
  → グリルバルツァーの最高傑作は、「サッポー」(品切れ)だという。

13 「みずうみ」シュトルム(1851年)
  → シュトルムの最高傑作は、「白馬の騎手」(品切れ)だという。

14 「天と地との間」オット・ルートヴィヒ(1856年)
  → これを入れるんだったら、ほかに選ぶべき作品があるでしょう。

15 「晩夏」シュティフター(1857年)
  → これは文句なし。訳も良かった。地味だが外せない作品でしょう。

16 「人形の家」イプセン(1879年)
  → 文句ない名作だが、イプセンはノルウェーの作家。

17 「幽霊」イプセン(1881年)
  → ノルウェーの作家を二つも入れるのは、苦肉の策だった。

18 「花・死人に口なし」シュニッツラー(1894年)
  → シュニッツラーといえば、「輪舞」(品切れ)でしょう。

19 「罪なき罪(エフィ・ブリースト)」フォンターネ(1895年)
  → これも外せない作品。ただし、訳が古くて実に読みにくい。

20 「クオ・ワディス」シェンキェヴィチ(1896年)
  → 文句ない名作。だが、シェンキェヴィチはポーランドの作家。

 本音を言えば、ドイツ文学だけでまとめたかったです。
 文庫化されていない作品も入れたら、ドイツ文学だけでまとまるはずです。

 「悪魔の霊液」や「緑のハインリヒ」を入れて、ベストセレクションを考えたい。
 次回はそれを考えよう。ああ、次回が楽しみだ。

 さいごに。(牛丼の『キチ』)

 しばらく前に、牛丼屋へ行きました。牛丼には、大・中・小がありました。
 「おれは大」と私。「わたしは小」と妻。「わたしはキチ」と娘。
 「キチ?」と聞くと、「牛丼のキチ!」と娘。

 実は、少し前に3人で、おみくじをやって、大吉・小吉・吉を出したのです。
 だから娘は、牛丼にも、大と小と吉があると思っていたのでした。
 (結局娘は、牛丼の小を注文しました)


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