「誰がために鐘は鳴る」 ヘミングウェイ作 大久保康雄訳 (新潮文庫)
スペイン内乱時における、アメリカ青年ジョーダンとスペイン娘マリアの物語です。
ヘミングウェイの作品中、おそらく最も人気のある作品です。
新潮文庫から、上下二分冊で出ています。
2007年に改版された時に読みましたが、訳は古いです。高見浩の訳は出ないのか?
1936年。スペイン内乱のさなか、政府軍には一人のアメリカ人志願兵がいました。
彼の名はロバート・ジョーダン。使命は、敵中にある橋を爆破するというもの。
ジョーダンは、難しい任務に淡々と取り組みます。
そして、政府側のゲリラと接触し、協力を得られました。
ゲリラ隊に案内され、そこで美しい19歳のスペイン娘と出会い・・・
死を予感しながらも、ジョーダンとマリアの恋は燃え上がり・・・
上下合わせて900ページほど。しかし、描かれているのはわずか4日間。
ところが、この4日の間に、二人の恋と人生が、ギュッと凝縮されています。
「この最後の数日ゆえにおまえは、だれにも負けぬりっぱな生涯をもつことが
できたのだ。」(最後のジョーダンは、ちょっとカッコ良すぎないか)
さて、前半で圧倒的な存在感を示すのは、いかつい大女ピラール。
集団のリーダーであり夫でもあるパブロよりも、ずっと男まさりな女です。
また、ピラールが語る街占領の様子は、最も印象的な場面です。
ヘミングウェイは、この場面を本当に描きたかったのではないかと思います。
ところで、映画「誰が為に鐘は鳴る」は、だいぶ前に見ました。
でも、正直に言って、イマイチでした。(寝てしまった)
さいごに。(敗北宣言)
ロールケーキは、消費期限内に食べきることができませんでした。
最後は、お弁当のデザートとして、職場にも持っていたのですが。
職場で事情を説明したら、大笑いされました。
「だから、奥さんの言うことを聞かなきゃダメなんだよ」とか言われてしまって。