「バッカイ」 エウリーピデース作 逸身喜一郎訳 (岩波文庫)
ディオニューソスを神だと認めない者が、復讐されて滅びる悲劇です。
副題は「バッコスに憑かれた女たち」。エウリーピデースの遺作です。
昨年の2013年5月に出ました。「ギリシア悲劇全集」の文庫化でしょうか。
比較的に読みやすかったです。文庫化してくれたことに感謝します。
ディオニューソス神(=バッコス)は、故郷のテーバイにやってきました。
彼がゼウスの子だと信じないテーバイ王家の一族に、復讐するためです。
まずディオニューソス神は、王家の女たちを狂わせ、自分の信者にしました。
これが、「バッコイ」(バッコスに憑 かれた女)です。
そして次の狙いは、神を信じないテーバイ王ペンテウス。
ディオニューソス神は、狂女バッコイらを使って、実に残酷な復讐を・・・
この復讐が、実におぞましい。
くわばらくわばら。触らぬ神に、祟りなしです。
さて、この本は、本文が100ページほどで、すぐに読めてしまいます。
しかし、訳注と訳者解説が、その後えんえんと100ページほど続きます。
こういう本作りを、丁寧と言うか、おせっかいと言うかは、微妙なところ。
私としては、訳注と解説を最小限にして、定価を下げてほしいです。
「ディオニューソスの別名はバッコス」
そのほか2~3の注釈があれば、もう充分でしょう。
ほかのエウリー ピデースの作品も、ちくま文庫で読めます。
「メディア」と「アンドロマケ」は、読んでおきたいです。
さいごに。(ちび美容師さん)
最近はバリカンを使って、家でカットしています。
ほとんど自分でできるのですが、最後の仕上げは、娘や妻に頼みます。
特に娘が、もの珍しさもあってか、とても一生懸命にやってくれます。
「パパ専属ちび美容師さん」に任命したら、とても喜んでくれました。