「愛と偶然の戯れ」 マリヴォー作 進藤誠一訳 (岩波文庫)
侍女になりすましたお嬢様と、召使になりすました青年との、恋の喜劇です。
マリヴォーの代表作であり、入れ替わりものの傑作です。
この名作が、現在は、古本でしか手に入りません。
私が読んだ岩波文庫版は1973年版。しかも訳は1935年のもので、旧字体です。
婚約相手の本性を知るために、シルビアは侍女リゼットになりすましました。
ところが相手の青年も、同じ目的で、召使になりすましていたのです。
思わぬ相手からの愛。そして、思わぬ相手への愛。
身分違いの恋?・・・まさに、愛と偶然の戯れ・・・
テンポがよくて、読んで楽しい ロマンティック・コメディです。
ただし、訳は古いため、文章が散文的でした。新訳化を強く望みます。
ところで、ひとつ不思議に思っていることがあります。
それは、大修館の「新マリヴォー戯曲集」が、「Ⅰ」しか出ていないことです。
大修館のHPで検索しても、「新マリヴォー戯曲集Ⅰ」しかヒットしません。
「Ⅰ」の発売は1989年。「Ⅱ」はもう出ないのか? それとも、今後出るのか?
ちなみに、「Ⅰ」に収録されていた「贋の侍女・愛の勝利」は文庫化されました。
前回紹介した岩波文庫「贋の侍女・愛の勝利」が、それです。
さいごに。(ピザ屋のブッフェ)
わが家はピザが好きなので、日曜日にピザ屋のブッフェに行きました。
お腹いっぱい食べて、夕食がほとんど食べられませんでした。
ベストは、はちみつとチーズのピザ。甘さとしょっぱさが絶妙でした。
お店でも大人気で、焼きたてで出てくると、取り合いになりました。