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2015年3月発売の気になる文庫本

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 2015年3月発売予定の文庫本で、気になるものを独断で紹介します。
 データは、出版社等のHPやメールマガジンを参考にしています。


◎ 新潮文庫(3/1)の名作新訳コレクションから、次の1冊。

・ 「ポー短編集III SF&ファンタジー編」 ポー
 → 名作「大渦巻への落下」など全7編。待望の短篇集第3弾。買い。


◎ ちくま学芸文庫(3/10)から、次の1冊。

・ 「日本の哲学をよむ 「無」の思想の系譜」 田中久文
 → 以前ちくま新書で出ていた著書か。気になっていた本。期待。


◎ 角川ソフィア文庫(3/25)から、次の1冊。

・ 「新版 徒然草 現代語訳付き」 兼好法師
 → ソフィア文庫では、 少しずつ古典の新版を出している。新訳か?


◎ おまけ1(「日本的霊性」第1位の理由)

 岩波メールニュース2月号によると、岩波文庫月刊売り上げ1位は・・・
 なんと、鈴木大拙の「日本的霊性」。しぶすぎる結果にビックリ。

 それにしても、どうして? 前月もなぜか8位に入っています。
 新版でもなく、復刊でもありません。どうして? どうして?  

 答えを示唆してくれたのは、うちの妻でした。
 NHKのお正月番組「100分de日本人論」で、紹介されたのだそうです。

 「ああ、見たかった!」と思ったら、なんと、録画してありました。
 妻に感謝して、番組を拝見いたしました。

 4人の著名人が、1つ ずつ日本人論の名著を紹介するという番組でした。
 すばらしかったです。紹介者と紹介された本は、以下の通りです。

 1番手、松岡正剛。九鬼周造の「いきの構造」。
 2番手、赤坂真理。折口信夫の「死者の書」。
 3番手、斎藤環。 河合隼雄の「中空構造日本の深層」。
 4番手、中沢新一。鈴木大拙の「日本的霊性」。

 「いきの構造」が、私には旬の本だったので、最も面白かったです。
 もちろん、岡倉天心の「茶の本」についての言及もありました。

 さて、改めて岩波文庫月間売り上げランキングを見てみると・・・
 なんと、「100分de日本人論」に出ていた本が、4つもランキング入り。

  1位 「日本的霊性」鈴木大拙
  6位 「茶の 本」岡倉天心
  7位 「いきの構造」九鬼周造
 10位 「死者の書」折口信夫

 なるほど。メディアの力はすごいですね。
 私も、大学時代に読んだ「死者の書」を、読み直したくなりました。

 余談ですが、番組司会の伊集院光さんは、いい味を出していました。
 「いきには、滑稽なところがある」という指摘は、面白かったです。


◎ おまけ2(角川ソフィア文庫の「茶の本」が品切れの理由)

 角川ソフィア文庫の「茶の本」が、品切れになった理由も分かりました。
 この本は、つい最近まで近所の書店に置いてあったのに、今は全く無し。

 それは、1月の「100分de名著」で、「茶の本」を扱ったからです。
 そこで、ちょっとした「茶の本」ブームがあった(と思う)。

 講師は大久保喬樹氏だから、大久保訳「茶の本」が、一番売れたはず。
 角川ソフィア文庫版は、まさに、大久保訳でした。

 さて、大久保訳「茶の本」は、現在は入手困難です。
 中古本で、1700円~2500円の値段が付いていたりします。

 しかし、慌てて買ってはいけない。そのうち重版が出るでしょうから。
 あるいは 、アマゾンで中古本が1円で出るでしょう。そしたら買おう。


◎ さいごに。(69kgピンチ)

 体重が69キロありました。夏より4キロ増えました。節食しなければ。
 しかし妻と娘は、ひな祭りにクレープを食べる計画を立てています。

 「パパは体重を減らさなきゃ食べちゃダメ」と、娘が言います。
 そりゃ、厳しい。でも確かに、少しでも体重を減らさなければ。


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