「私家版かげろふ日記」 杉本苑子 (講談社文庫)
時の権力者藤原兼家との結婚生活における、愛と苦悩を描いた女流日記です。
藤原道綱の母によって書かれたものを、読みやすくアレンジしてあります。
才色兼備で知られた作者は、19歳の時、兼家から熱烈なプロポーズを受けました。
周囲は将来有望な兼家との結婚を喜び、やがてひとり息子の道綱が生まれました。
しかし、蜜月時代は短く、「結ばれてすでに十一、二年・・・。そのあいだの私の
内奥を打ち明けて言えば、一日として物思いのない日はなかった。」という。
その間「うつろひたる菊」「ゆするつきの水」等、有名なエピソードも登場します。
そして、39歳のときの記述で、静かに日記は閉じられています。
さて、数ある現代語訳の中で本書を選んだのは、断然に分かりやすかったからです。
その読みやすさの理由は、以下のような編集方針にあります。
「冗漫な部分を思い切ってカットし、原作者自身は触れていないけれども政界官界
の動きなどを挿入して、当時の時代背景を知っていただけるよう配慮しました。」
原典では分かりにくい個所が、文章中でとてもさりげなく補足説明されています。
そのため、註を読んで中断したり、不明箇所を読み飛ばしたりすることもないです。
しかも、巻末に「その後のかげろふ日記」が付いています。
日記で書かれなかった日々のことが、ここで知ることができて参考になりました。
さいごに。(富士山世界遺産センター)
今年のGWもほとんど仕事で潰れました。働き方改革って、どこの国の話?
唯一休めた4月29日に、富士宮の富士山世界遺産センターに行ってきました。
外観が有名ですが、中では螺旋階段を登りながら富士登山を体験できて面白い。
娘は「富士山に登りたい」と言いました。夏に、一緒に登れるといいのだけど。
![DSCF8159-2.jpg]()
時の権力者藤原兼家との結婚生活における、愛と苦悩を描いた女流日記です。
藤原道綱の母によって書かれたものを、読みやすくアレンジしてあります。
才色兼備で知られた作者は、19歳の時、兼家から熱烈なプロポーズを受けました。
周囲は将来有望な兼家との結婚を喜び、やがてひとり息子の道綱が生まれました。
しかし、蜜月時代は短く、「結ばれてすでに十一、二年・・・。そのあいだの私の
内奥を打ち明けて言えば、一日として物思いのない日はなかった。」という。
その間「うつろひたる菊」「ゆするつきの水」等、有名なエピソードも登場します。
そして、39歳のときの記述で、静かに日記は閉じられています。
さて、数ある現代語訳の中で本書を選んだのは、断然に分かりやすかったからです。
その読みやすさの理由は、以下のような編集方針にあります。
「冗漫な部分を思い切ってカットし、原作者自身は触れていないけれども政界官界
の動きなどを挿入して、当時の時代背景を知っていただけるよう配慮しました。」
原典では分かりにくい個所が、文章中でとてもさりげなく補足説明されています。
そのため、註を読んで中断したり、不明箇所を読み飛ばしたりすることもないです。
しかも、巻末に「その後のかげろふ日記」が付いています。
日記で書かれなかった日々のことが、ここで知ることができて参考になりました。
さいごに。(富士山世界遺産センター)
今年のGWもほとんど仕事で潰れました。働き方改革って、どこの国の話?
唯一休めた4月29日に、富士宮の富士山世界遺産センターに行ってきました。
外観が有名ですが、中では螺旋階段を登りながら富士登山を体験できて面白い。
娘は「富士山に登りたい」と言いました。夏に、一緒に登れるといいのだけど。
