「帝国主義の開幕」 中山治一 (河出文庫)
1878年のベルリン会議から、1921年のワシントン会議までの歴史です。
「世界の歴史」シリーズの第21巻です。
1878年のベルリン会議以後、ドイツを中心とした複雑な同盟関係が生れました。
このビスマルク体制が健在である間、ヨーロッパの勢力は、均衡を保っていました。
しかし、ドイツ皇帝がヴィルヘルム二世に代わり、ビスマルクが退場すると…
やがて、犬猿の仲のイギリスとロシアが接近して…
1907年、ふと気付くとドイツは、ヨーロッパ各国による包囲網の中にいました。
わずかな時間に、勢力が大逆転。これこそ、外交革命です。
しかし、この外交の成果によって、多くの国々の利益が、複雑に絡み合いました。
もし、均衡が少しでも崩れると、全ての国を道連れに、世界戦争へまっしぐら。
恐ろしいことです。
そして、第一次大戦後のワシントン会議では、主役はアメリカに移っていました。
こうして、20世紀のアメリカの時代が始まります。
ところで、ヨーロッパの勢力均衡のために、犠牲になったのが、アフリカとアジア。
特に、ベルリン会議以後の、西洋諸国の略奪ぶりは、あまりにもえげつない。
彼らの侵略を阻止するために、彼らのやりかたを真似たのが、わが国日本でした。
だからこそ、短期間で大国になれた。でも、ほかの道はなかったろうか。
さいごに。(〇〇さんの鼻歌)
3月で退職を迎える人がいるのですが、彼は絶好調です。
毎朝、鼻歌を歌いながら出勤しています。
昨日は、「やだねったら、やだね」と、歌っていました。
やなことは、何もないはずなのに。