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Channel: 文庫で読む文学全集
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ふたりのロッテ

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 「ふたりのロッテ」 ケストナー作 池田香代子訳 (岩波少年文庫)


 離れ離れに暮らしていた双子の少女たちが、両親を和解させるまでの物語です。
 児童文学の傑作として知られています。

 現在、岩波少年文庫シリーズから出ています。とても分かりやすい訳です。
 ただし、文庫本ではありません。ソフトカバーの単行本です。


ふたりのロッテ (岩波少年文庫)

ふたりのロッテ (岩波少年文庫)

  • 作者: エーリヒ ケストナー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2006/06/16
  • メディア: 単行本



 ある夏休み、林間学校で、二人のそっくりな女の子が出会いました。
 ルイーゼとロッテです。

 二人は9歳。これまで、別々の街で暮らしてきました。
 しかし、誕生日も一緒。生まれた場所も一緒だったのです。

 話をしていくうちに、しだいに分かってきたひとつの事実・・・
 そして、ふたりが取った秘密の行動・・・

 児童文学だからと言って、甘く見てはいけません。
 大人が読んでも、充分に楽しめます。感動します!

 少女たちのけなげな行動が、大人たちを少しずつ変えていきます。
 子供の心の純真さが、大人の心を打ちます。

 さて、作者ケストナーは、ナチスドイツ政権下で、著作を禁じられていました。
 彼が、終戦後に満を持して出した作品が、この「ふたりのロッテ」です。

 この小説は、当時、たいへんな評判を呼んだのだそうです。
 きっとこの作品は、戦争で傷ついた人々の心を、やさしく癒したと思います。

 さて、ケストナーといえば、「飛ぶ教室」。こちらは、文庫で出ています。
 「ふたりのロッテ」も文庫化してほしい。大人に読んでもらいたいから。


飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)

飛ぶ教室 (光文社古典新訳文庫)

  • 作者: ケストナー
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/09/07
  • メディア: 文庫



 さいごに。(インフル)

 娘がインフルエンザになったので、看病するために仕事を早退しました。
 すると、娘はすでに薬が効いて熱が下がり、元気に歌を歌っていました。

 しかし、妻がダウン。医者に連れて行くと、インフルエンザでした。
 ひと晩中、娘を看病していたので、うつされてしまったようです。
 妻も薬を飲んでいますが、娘よりずっと症状が長引いています。

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