「ふたりのロッテ」 ケストナー作 池田香代子訳 (岩波少年文庫)
離れ離れに暮らしていた双子の少女たちが、両親を和解させるまでの物語です。
児童文学の傑作として知られています。
現在、岩波少年文庫シリーズから出ています。とても分かりやすい訳です。
ただし、文庫本ではありません。ソフトカバーの単行本です。
ある夏休み、林間学校で、二人のそっくりな女の子が出会いました。
ルイーゼとロッテです。
二人は9歳。これまで、別々の街で暮らしてきました。
しかし、誕生日も一緒。生まれた場所も一緒だったのです。
話をしていくうちに、しだいに分かってきたひとつの事実・・・
そして、ふたりが取った秘密の行動・・・
児童文学だからと言って、甘く見てはいけません。
大人が読んでも、充分に楽しめます。感動します!
少女たちのけなげな行動が、大人たちを少しずつ変えていきます。
子供の心の純真さが、大人の心を打ちます。
さて、作者ケストナーは、ナチスドイツ政権下で、著作を禁じられていました。
彼が、終戦後に満を持して出した作品が、この「ふたりのロッテ」です。
この小説は、当時、たいへんな評判を呼んだのだそうです。
きっとこの作品は、戦争で傷ついた人々の心を、やさしく癒したと思います。
さて、ケストナーといえば、「飛ぶ教室」。こちらは、文庫で出ています。
「ふたりのロッテ」も文庫化してほしい。大人に読んでもらいたいから。
さいごに。(インフル)
娘がインフルエンザになったので、看病するために仕事を早退しました。
すると、娘はすでに薬が効いて熱が下がり、元気に歌を歌っていました。
しかし、妻がダウン。医者に連れて行くと、インフルエンザでした。
ひと晩中、娘を看病していたので、うつされてしまったようです。
妻も薬を飲んでいますが、娘よりずっと症状が長引いています。