「フラニーとズーイ」 サリンジャー作 村上春樹訳 (新潮文庫)
現実世界に違和感を持ち悩むフラニーと、彼女を救おうとする兄ズーイの物語です。
「ライ麦畑でつかまえて」と並ぶ、サリンジャーの傑作です。
新潮文庫から3月に、村上春樹による新訳が出て、今も書店で平積みされています。
さすが村上春樹。分かりやすくて、癖になる文体でした。カバーもオシャレです。
しかし、新潮文庫の野崎訳がダメというわけではありません。
多少固くて、とっつきにくい感じがしますが、あえて野崎訳を推す人も多いです。
フラニーはとても美しい20歳の女子大生で、演劇を学んでいます。
現実世界とのギャップに悩みイラだち、久しぶりに会った彼とのデートで・・・
ズーイはフラニーの兄で、25歳の俳優です。
殻に閉じこもるフラニーを、救い出そうと全力を尽くしますが・・・
フラニーに何があったのか? フラニーの持っている本は何か?
ズーイはフラニーを救うことができるか? ズーイが最後にとった行動は?
私は以前、旧版の野崎訳で、冒頭だけ読んで挫折しました。
新版で読み直して、村上氏同様、「こんなに面白い話だったんだ!」と思いました。
ただし、宗教的なテーマを扱っているため、我々にはとっつきにくい点もあります。
しかし、「太ったおばさんのために靴を磨く」という教えなどは、よくわかりました。
さて、サリンジャーといえば、やはり「ライ麦畑でつかまえて」でしょう。
この作品も、大学時代に野崎訳で読みましたが、その魅力が理解できませんでした。
その後、村上春樹訳が、「キャッチャー・イン・ザ・ライ」として、出ています。
読まなければ!

キャッチャー・イン・ザ・ライ (ペーパーバック・エディション)
- 作者: J.D. サリンジャー
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/04
- メディア: 新書
さいごに。(今年の選手権)
凝りもせず、今年も県の中部地区陸上選手権に出ました。
種目は400ハードル。46歳の私は、もちろん最長老。
さて、おじさんパワーを発揮したかったのですが、後半極端にペースダウンして・・・
16位までにも入れず、とうとう県選手権への出場権も逃しました。(あーあ)