「夏の夜の夢」 シェイクスピア作 河合祥一郎訳 (角川文庫)
アテネの森に踏み込んだ恋人たちと、妖精の王と女王をめぐる喜劇です。
シェイクスピアの初期の作品で、代表的な喜劇です。
角川文庫版は最も新しい訳で、韻を踏んでいます。
とても分かりやすかったです。
新潮文庫版の訳は古いのですが格調が高いです。そしてカバーがすばらしい。
ちくま文庫版も、訳が分かりやすいのでオススメです。

シェイクスピア全集 (4) 夏の夜の夢・間違いの喜劇 (ちくま文庫)
- 作者: W. シェイクスピア
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1997/04
- メディア: 文庫
妖精の王と女王は、仲たがいをしました。
王は、愛の媚薬を使って、女王をこらしめようとして・・・
1人の女を追いかけている2人の男がいました。
妖精バックは、 愛の媚薬を使って、3人の関係をさらにこじらせて・・・
アテネの森を舞台に、妖精の世界と人間の世界がつながります。
自分もまた、神話の世界に踏み込んだような気分になる楽しい物語です。
わずか120ページほどで、あっという間に読めます。
夏の夜の夢のように、強烈な印象を残して、さっと駆け抜けていきます。
さて、角川文庫版のこの新訳では、英語の押韻をすべて表現してあります。
次のようなバックのセリフを読むと、その苦労がよく分かります。
「地面にばったり/眠くてぐったり/お目にうっすり/差しましょ、目薬/」
「起きたら、むっくり/わかるぜ、びっくり/・・・」(P87)
この作品は、ギリシア神話やローマ神話から、構想を得ています。
夏至の日の夜には、妖精たちの力が強まるのだそうです。
ところで、愛の媚薬といったら惚れ薬。 惚れ薬といったらトリスタンとイズー。
「トリスタン・イズー物語」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2013-04-08
そして、「愛の妙薬」という、ドニゼッティの有名なオペラがあります。
舞台は19世紀のスペインですが、イズーの飲んだ媚薬(?)が登場します。

- アーティスト: ガエターノ・ドニゼッティ,ハインツ・ヴァルベルク,ミュンヘン放送管弦楽団,ルチア・ポップ,ペテル・ドヴォルスキー,エヴゲニー・ネステレンコ,ベルント・ヴァイクル,バイエルン放送合唱団
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2008/09/24
- メディア: CD
さいごに。(マイナス金利?)
ちまたではマイナス金利が話題。10年国債の利回りも、史上初のマイナスに。
我が家の住宅ローンの金利も、マイナスになるのでしょうか?(まさかね)