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2016年2月発売の気になる文庫本

 2016年1月発売予定の文庫本で、気になるものを独断で紹介します。
 データは、出版社等のHPやメールマガジンを参考にしています。


◎ 草思社文庫(2/5)から、次の1点。

・「少年の日の思い出 ヘッセ青春小説集」 ヘルマン・ヘッセ
 → 昔教科書で読んだ作品が、文庫で登場。しかも新訳。買い。


◎ ちくま文庫(2/9)から、次の1点。

・「息子と恋人」 D.H.ロレンス
 → 「チャタレー夫人」は1800円で買わなかった。価格が気になる。


◎ 岩波文庫(2/17)から、次の1点。

・「恋愛論(下)」 スタンダール
 → 上下揃った。(上)の評判を確認してから、買い。


◎ 中経の文庫(2/10)から、次の1点。

・「走りながら考える」 為末大
 → 私が尊敬するアスリート、400mHで世界銅の男の本。気になる。


◎ おまけ1(ポケットマスターピースよ、ああ・・・)

 昨年、集英社文庫が「ポケットマスターピース」の刊行を始めました。
 集英社のHPには、次のように紹介されたので、少し期待していました。

 「19世紀を中心とした海外文学大家の名作を1作家1冊に凝縮し、
 最新の邦訳で一望するコンセプトです。」

 第1巻のカフカは良かった。「変身」「訴訟」ほか魅力的な短編を収録。
 第2巻のゲーテは「ウェルテル」ほか「ファウスト」と「親和力」の抄訳。

 第3巻 のバルザックは「ゴリオ」ほか「幻滅」の抄訳と「浮かれ女」の第四部。
 第4巻のトルストイは「戦争と平和」の抄訳とその他の短編だけ。

 という具合で、第2巻以降は中途半端な編集になってしまいました。
 ゲーテ、バルザック、トルストイ級を、1冊でというのは、無理がありますよ。

 私は、「トルストイって、こんなもんか」と思われてしまうのが悲しい。
 初心者には、意を決して「アンナ・カレーニナ」を読んでくれ、と言いたい。

 シリーズとは別に、バルザック「幻滅」の全訳を出してくれたらいいなと、
 編集者の苦労も知らずに、勝手なこと を思ってしまいました。申し訳ない。


◎ おまけ2(かつて、現代教養文庫というものがあった・・・)

 今年の読書は、主に古代の文学をテーマにしています。
 そこで、かつて読んだ古代の文学の本を探してみると・・・

 今は無き社会思想社の、現代教養文庫の本が、続々と出てきたのです。
 「ギリシア神話小事典」「トロイア戦争物語」「ローマ誕生神話」などなど。

 そういえば、私が初めて読んだギリシア神話の本も、現代教養文庫でした。
 山室静の「ギリシャ神話」です。とても優しい語り口が、印象的でした。

 昔、八重洲ブックストアに行った時、真っ先に現代教養文庫の書棚へ走りました。
 そこには、たいへん良心的な価格で、世界の名著がずらりと並んでいました。

 中には非常に渋い翻訳本もあって、見ているだけで楽しかったものです。
 「魔法の歴史」「世界の七不思議」「ピラミッドの秘密」などなど。

 ところが一時期、ゲームブックが大ヒットして、あらぬ方向へ走ってしまった。
 そして流行が去った時、社会思想社の経営は・・・

 思い出のある文庫が廃刊になって、約15年。寂しいものです。
 大部分が電子書籍で読めるようですが、紙媒体の現代教養文庫が懐かしいです。

 さいごに。(雨の旗振り)

 今日の旗振り当番は寒かったです。天気は雨で、どんどんひどくなりました。
 しかし私は、娘たちが交差点にやって来るのを、楽しみに待っていました。

 でも、なかなかやってきません。そして、とうとう来なかったのです!
 というのも、雨がひどかったので、友達の親が車で送ってくれたのだそうです。


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