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Channel: 文庫で読む文学全集
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羊をめぐる冒険

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 「羊をめぐる冒険」 村上春樹 (講談社文庫)


 29歳の「僕」がガールフレンドと一緒に、謎の羊を探し求める冒険物語です。
 「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」に続く三部作の完結編です。

 「風の歌を聴け」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2014-06-06
 「1973年のピンボール」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2014-06-13

 

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/15
  • メディア: 文庫



羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(下) (講談社文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/11/16
  • メディア: 文庫



 妻に去られた29歳の「僕」は、耳専門モデルの彼女と一緒に過ごしていました。
 ふと彼女が言います。「あと十分ばかりで大事な電話がかかってくるわよ」

 「羊のことよ」「たくさんの羊と一頭の羊」「そして冒険が始まるの」
 そのあとすぐに電話が鳴り、会社の相棒に呼び出されて・・・

 羊とは何か? 先生とは何者なのか? 秘書の狙いは何か?
 彼女はどこへ? 羊男とは? 鼠には何があったのか?

 様々な謎を残しながら、物語はどんどん進んでいきます。
 一度読み始めたら止まりません。読書の楽しさが、存分に味わえる作品です。

 私はこの作品を大学時代に2度、社会人になってすぐにもう1度読みました。
 読むたびに熱中し、あれこれ意味を考え、頭がくらくらしたのを思い出します。

 この作品と「ノルウェイの森」は、私の青春時代における大切な物語です。
 だからこそ、もったいない気がして、4度目をなかなか読み始められません。

 現在手元にあるのは、2004年に講談社文庫から出た本です。
 この本を買って12年がたちますが、いまだに読むのを躊躇しています。

 全ては失われていく。そして二度と戻ってこない・・・
 そういう村上春樹的寂しさを、49歳の私は、どのように受け止められるのか。

 この作品の後、「世界の終りと・・・」「ノルウェイの森」と続きました。
 村上春樹が一番良かったのは、1980年代のこの時期だったように思います。

 「ノルウェイの森」→ http://ike-pyon.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19

 さいごに。(平泳ぎ25m)

 近所の水泳場で、娘に平泳ぎの練習をさせましたが、15m泳ぐのがやっと。
 近くにいた年配の女性にアドバイスを求めると、親切に教えてくれました。

 その方の教え方がとてもうまくて、娘の泳ぎはめきめきと上達しました。
 あっというまに25m泳げました。あの方は水泳の先生だったのか?

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