「告白」 湊かなえ (双葉文庫)
愛する娘を殺された中学校の女教師が、犯人の二少年に復讐する物語です。
2009年の本屋大賞受賞作で、映画化されました。双葉文庫から出ています。
ある中学校の終業式で、担任の女教師森口は、衝撃の告白をしました。
自分の娘の愛美(まなみ)は、このクラスの二人の生徒に殺された、と。
「警察に真相を話さなかったのは、AとBの処罰を法に委ねたくなかったから」
森口がおこなった、犯人に対する驚くべき復讐!
冒頭から非常に衝撃的です。しかし森口の告白は、復讐劇の始まりにすぎません。
次々と語り手を変えながら告白は続き、次第に事件の全貌が見えてきます。
語り手たちは皆、少しずつ歪んでいて、心の中に狂気を抱えています。
その狂気に毒されながらも、読者はページを繰らずにはいられません。
特に冒頭の森口の告白がすごい。非情に冷静に、とんでもないことを言い出す。
映画では松たか子が演じているという。いったいどんなふうに演じているのか?
ついでながらこの作品はマザコン小説(?)でもあります。
二少年はどちらも病的なマザコンで、それぞれの精神的支柱である母を・・・
作者のマザコン男に対する嫌悪感と、その気持ち悪さが、よく伝わってきます。
一度読み始めたら止まらない小説ですが、読み返したくなる小説ではありません。
さいごに。(白桃おいしかった)
ハーゲンダッツの白桃味は、先日近所のコンビニであっけなく見つかりました。
1カップを家族3人で分け合って食べましたが、とってもおいしかったです。